Diamond Princess号個人ツアー報告

GAiGO

2009年05月10日 21:44

5月4日(月)、鹿児島市のマリンポートに大型客船Diamond Princess号が寄港しました。


GAiGOでは大型バスを借りて大掛かりなバスツアーを敢行しましたが、同じ船に乗船した乗客2名からも別に問い合わせを受けていました。

そこで、以前マリンポートに外国の客船が寄港した時にもガイドを依頼した、当校のボランティアガイド組織である鹿児島県通訳ガイド協会(KAGOSHIMA GAIGO GAKUIN SGG)の外部会員である福永桂子さんに今回もガイドを依頼しました。前回に引き続き、依頼者の方に大変喜んでいただいたようです。



以下は福永さんからのご報告です:




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Mitch先生からご紹介を受けたのはDavid さんSylviaさんというカップル。


事前のメールのやり取りで、「ニューヨークのアメリカ人、60歳代で、でも、40代と同じに歩ける、動ける!特に鹿児島でこれといった希望はない」という事で、当日9時半の約束でした。


でも、まさか、当日、豚インフルエンザの影響があるとは予想もつきませんでしたねえ!


お客さんは全然出てくる気配はないし、ずらーっと並んだツアーバスと比べて、初めて見た豪華客船は異常に大きいし、雨降ってきて、少し寒くなってきたし、一人だし、、、とちょっと不安になりかけたところで、ばったり、Mitch先生とお会いしたので、少しお話をして安心しました。GAiGOのバスもどこかにいるはずだとは思っていたのですが、あまりのバスの多さに圧倒されていたのです。


11時頃に動きがあったので、メールで約束したとおり、紙に「David &Sylvia 」と書いて下船口に立っていましたが、ぞろぞろ降りてこられるお客さんの中、なかなか、私に反応を示す人はなく、、下船口も二つあるし、2000人のお客さんの中から、いったい、見つけられるのかしら、、、と、また不安になってきた頃、やっと、最後の方で、降りてこられました。


私の計画では、まず、中央駅までタクシーで行って、観覧車に乗せて、それから、シティビューバスを使って、磯庭園に連れて行くのが、午前中、そして午後は時間があったら桜島、なかったら、天文館散策。と、ざっと決めていたのですが、何しろ会ったのが11時半、とりあえず、「早くタクシーでバスに乗れる駅まで、出ないと。」と提案すると、あっさり、「シャトルバスがダウンタウンに行くよ。」と。バスのツアーをとらないで自由に動きたい人はたくさんいるわけで、そんな人たち用にダイヤモンド・プリンセス側が、どの寄港地でもダウンタウン行きのシャトルバスは用意してるんでしょうね。帰りもいつもシャトルバスが同じところに待っているそうです。


それで、やっぱり、何十人もがシャトルバスには列を作っていたので、2、3、台目のに乗れて、時計を見たら、もう、12時前でした。運転手さんにこれはどこに送るのかと聞いたら、天文館というので、頭の中の計画は一応全部流して、Davidさんに、「まず、お昼ですね、何が食べたいですか。いくらくらいで?」と聞くと「日本食。小さいレストランがいい。クレジットが使えればいくらでもかまわない。」というので、バスの中からグルメ通りのレストランにクレジットが使えるか、と聞いてみたら、昼はだめ、というので、外国の方なんです、何とかなりませんか、とねばって予約に成功。


レストランのコースは2100円で、たぶん気に入ってもらえるだろうと思って連れて行ったのですが、バッチリ、でした。出てくるもの、出てくるもの、全部、気に入って、お二人とも、完食!でした。Davidさんが「ビール。アサヒ、ドラフト。」と銘柄まで指定したのにはびっくりでした。(添付写真①


でも、食事をゆっくりしたので、最終のシャトルバスは天文館を2時45分に出るというので、後残り時間は1時間半くらいになってしまいました。「磯庭園にタクシーで行ったら、十分間に合うから、行きましょう」と提案したのですが、「僕たちはリラックスしたいだけなんだよ。食事はおいしかったし、もう、満足。後はこの辺をぶらぶらしとこう。」とおっしゃるので、天文館を案内しました。

和物の小物が置いてある雑貨やさんで、エコバックを見て、「これは何だ」というので、説明したら、「それはすばらしい」と桜の柄のを買われました。


それから、ふと、「日本のスィーツ屋さん、見たいですか?」と提案したら、「ぜひ!」というので、菓ヶ子横丁に連れて行ったら、ものすごく喜んで、ひとつづつ熱心に見てました。あそこは洋菓子と和菓子が両方並んでるので、それをいちいち指差して、私に何の味なのかの通訳をさせて、選びに選んだ挙句、4個ほど買われました。船の中のお楽しみ、だそうです。
それから、バームクーヘンを作る機械を熱心にDavidさんは、そこまでは、日本人は入っていかないし、、、というくらい近くまで寄って見てて、これは何か、というので、「バームクーヘン」といったのですが、通じませんでした。私の発音が悪かったのか、または、「シュークリーム」というのが、英語圏の人には、cream puff と言わないと通じないように、何か違うんだろ
うな、、、と思いましたが、とにかく、熱心に見て、写真まで撮ってました。
(添付写真②


後少し時間があったので、「デパートに行って、着物コーナーでも見る?」と提案、山形屋に行きました。実はここでは私には外国の人を喜ばせる秘密のテクニックがあるのです。
まず、普通の着物コーナーを、見せます。そして、「なんてきれいなんでしょ。」と言わせて、ついでに値段の零の多さにあきれさせます。それから、、、ご存知かもしれませんが、山形屋には、着物コーナーの近くに隠れるようにして、着物の古着ブティックがあるんです。そこに連れて行きます。そこには、品物の程度によってですけど、零が二桁くらい違うものがあるんです。Sylviaさんは値段を見て、あっという間に夢中になって見はじめて、添付写真③④で羽織っているものを買われました。いくらだと思います?1.000円!です。もちろん、「ほら、ここと、ここに染みがあるわ、ここにも薄いけど大きな染みがあるよ。」とか言う、アドバイスは、します。それでも、「全然かまわない!」と言って買われました。


そろそろシャトルバスの最終時間になったので、集合場所(いづろの角)に行ったら、また、たくさんの人が並んでいて、2、3台待ちました。

「私はここで、お見送りをするから。」と言って、彼らがバスに乗れるのを話をしながら待ちました。
「豚インフルエンザ検疫で、時間は縮小、雨がちで、桜島は市内のいつも見えるところからもはっきり見えない、、、いろいろ残念でしたね。」と言うと、

「いいや、食事は最高だったし、街も十分楽しめたよ。マンハッタンに来た時は、今度は私たちが案内するから、ぜひ、連絡してね。」と言ってくれました。たぶん喜んでくださったみたいで、よかったです。

Keiko









添付写真①







添付写真②







添付写真③







添付写真④





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